2009年8月15日  
 穂高岳・焼岳・乗鞍岳登山報告書        
         
日程: 2009年8月7日(金)〜8月13日(木)        
山域/山名: 穂高岳・焼岳・乗鞍岳        
参加者: 薄井隆志、菊地正良、菊地美智子 (3名)        
コースタイム:         
8/7(金) 白河IC 18:45 ⇒ 松本IC 12:00 ⇒ 沢渡 1:00    
   
8/8(土) 沢渡 5:20 ⇒ 上高地 6:10〜6:40 ⇒ 徳沢 8:25〜8:35 ⇒ 横尾 9:45〜10:00 ⇒ 本谷橋 11:10〜11:40 ⇒ 涸沢キャンプ場 13:40〜     
     
8/9(日) 涸沢キャンプ場 5:20 ⇒ 穂高岳山荘 7:35〜7:55 ⇒ 奥穂高 8:40〜9:00 ⇒ 穂高岳山荘 9:40〜10:00 ⇒ 涸沢小屋 11:20〜12:00 ⇒ 涸沢キャンプ場 12:10〜     
     
8/10(月) 涸沢キャンプ場 6:00 ⇒ 本谷橋 7:20〜7:35 ⇒ 横尾 8:30〜8:45 ⇒ 徳沢 9:55〜10:30 ⇒ 明神館11:30〜11:40 ⇒ 小梨平キャンプ場 12:30〜
  
8/11(火) 小梨平キャンプ場 5:00 ⇒ 登山口 5:50〜6:00 ⇒ 焼岳小屋 ⇒ 8:30〜8:40 ⇒ 焼岳 10:10〜10:20 ⇒ 昼食 10:30〜11:10 ⇒ 下堀出合 12:30〜12:40 ⇒ 中の湯 14:15〜14:40 ⇒ 沢渡 15:00〜 
  
8/12(水) 沢渡 5:00 ⇒ 乗鞍高原(朝食) 5:30〜6:00 ⇒ 乗鞍岳登山口 6:45〜7:00 ⇒ 乗鞍岳 8:35〜9:00 ⇒ 畳平 11:00〜12:10 ⇒ 乗鞍高原 13:10〜13:25 ⇒ 松本 14:30〜    
    
8/13(木) 松本 8:40 ⇒ 松本IC 8:55  ⇒ 白河IC 16:30   
   
活動内容: 
8月7日18時30分自宅(菊地)集合で薄井さんに来ていただき出発する。       白河ICから佐野ICまで高速を走る。料金1000円との事もあり車は多い。
佐野から50号線を太田まで走り、再び高速に乗り、松本ICを24時過ぎに出る。    
途中、コンビニで買い物し、沢渡駐車場へ夜中1時過ぎに到着。    
第二駐車場はトイレ、足湯が完備され600台の車を止める事が出来る。    
端の方に車を止め、隣にテントを張り、ビール、ウィスキーを一揆飲みし、直ちに就寝。    

朝、4時30分起床。テント撤収し、ザックの準備を行い5時過ぎに上高地目指してタクシーに乗る。40分くらいで上高地到着。早朝にもかかわらず、すでにたくさんの人で賑わっていた。小雨がパラツキ始めたので雨具を装着して出発。    
横尾まではなだらかな道であるが、他の方の歩くスピードが早く、結構足にきた。    
横尾では雨も止んだので雨具を脱ぎ、涸沢を目指す。太陽も時折、顔を出す。    
木陰を抜けると凄い暑さの為、汗が流れる。    
本谷橋では多くの登山者が休憩を取っていた。私達も昼食とする。    
そこからは岩の急登となり、更に暑さを感じる。    
雪渓に飛び出し、30分くらいであこがれの涸沢に13時40分に到着。    
たくさんのテントが張られていた。岩だらけなのに驚く。    
私達もどこに張るか偵察し2ケ所隣り合わせの場所に決定。    
こんなに岩がゴツゴツしている所に寝れるのか心配になる。    
テントを張り終え、涸沢ヒュッテデッキで素晴らしい景色に包まれながら生ビールで乾杯。    
17時くらいから早めの夕食を取り、18時30分にテントの中に入った所で突然の雷と夕立。    
ホラー映画のように顔に稲妻の光があたり怖かった。    
雨も弱まってきた19時過ぎ、昨日の寝不足を取り戻す為早めの就寝。    

NORI1023.JPG - 167,727BYTES NORI1010.JPG - 153,885BYTES NORI1024.JPG - 133,290BYTES
写真一枚目 横尾の橋 2枚目 もうすぐ涸沢 3枚目テン場

9日朝、3時30分起床。テント内で朝食をとり片付けを済ませ外に出ると穂高岳に朝日が当たり    
赤く輝いていた。慌ててシャッターをきったが一瞬の出来事であった。    
テントは設置したまま、穂高岳山頂を目指して5時過ぎに出発。    
雪渓の中のお花畑にはハクサンイチゲとシナノキンバイが咲き乱れていた。    
涸沢小屋からの合流地点を少し過ぎると岩場の急登となった。    
途中、鎖、梯子もあり慎重に足を進め、穂高岳山荘へ到着。    
そこまでは十分に辺りの景色を楽しめたが、急に雨が降り出した。    
山荘の中で雨具を付け、山頂を目指して出発。    
登り出してすぐに、急な鎖と梯子があり、気を引き締めて登る。    
雨もすぐに止み、槍ケ岳も遠くに見えた。    
しかし、また小雨のような霧雨が降り出した。そんな中あこがれの穂高岳へ到着。    
少し、ガスがきれるのを待ったがきれなかった。    
360度のパノラマを見たかったが残念。しかし、山頂に立てた喜びに変わりはない。    
穂高岳山荘までの登山道を慎重に引き返す。その頃になると団体グループの方が    
次から次へと登って来て、岩場の待ち時間が多く、登りと同じくらい時間がかかってしまった。    
穂高岳山荘内で缶ビール(生ビールは置いていなかった)で登頂の祝杯をあげる。    
予定していた北穂高経由で下山するか検討したが、天気も崩れ出したので来た道を    
また戻る事とする。登りではゆっくり見れなかった花なども堪能しながら下る。    
団体グループ、他の方々もまだまだ登ってくる。頂上付近は相変わらずガスがかかっているが下は展望も良く雨もすっかり止んでいた。  長い岩場を過ぎ合流地点で、朝とは違う涸沢小屋経由の道をたどる。    
テント場から見ていた時には涸沢小屋まですぐ近くに見えたが結構遠くに感じた。    
涸沢小屋で再びビールで乾杯。やり遂げた満足感で心は充実していた。    
テント場へ早い時間に到着し、夕方近くまで気分良く飲み続けた。    
昨日に続き、19時くらいに早めの就寝。    

NORI1004.JPG - 161,139BYTES NORI1000.JPG - 104,757BYTES NORI1006.JPG - 80,022BYTES
写真1-2枚目 奥穂高にむかって  3枚目奥穂高山頂

10日朝3時30分起床。雨が降っていた。    
テント内で朝食を済ませ5時にテント撤収予定であったが、雨が小降りになるのを待ち    
5時30分撤収。屏風の頭経由で上高地へ戻る予定であったが雨が降り続いていた為に来た時と同じ道を戻る。    
横尾までは結構強い雨だった。途中出会った登山者を雨の中で気の毒に思う。    
徳沢で早めの昼食。暖かいそば、うどんを食べ元気をとり戻す。    
明神館まで来た所で雨が止み始める。    
小梨平キャンプ場で設置してあるテントを2張り借りる。    
(翌日は焼岳縦走であり一番の体力勝負。朝、雨が降っていたら重いテントを背負う事になってしまうし、テント撤収の時間短縮の為もありテントを借りた。)    
午後からは天気回復し、河童橋から穂高岳、焼岳も全貌を見せてくれた。    
午前中に雨の中、お会いした方々も喜んでいるだろうと思った。    
荷物を片付け、3日ぶりのお風呂をアルプス山荘でいただいた。    
広くはないが清潔感のある気持ちの良いお風呂だった。    
その後、テレビの旅番組で取り上げられていた五千尺の河童食堂でお酒と食事を楽しんだ。    
窓から穂高岳を眺めてはそこまでの山中の思い出話に花を咲かせた。    
20時近くに就寝。    

11日3時起床。朝食を済ませ、5時に焼岳目指して出発。    
これまでで、一番の良い天気である。これから進む焼岳も朝日に照らされ赤く輝いていた。    
上高地、田代橋を通り、6時に登山口へ到着。ボーイスカウトの10人くらいのグループが先に登り出した。途中、長い梯子もあったが慎重に足を進め、8時30分に焼岳小屋へ到着。
じめじめした場所の上に昨日の雨で小屋の前には大きな水溜りが出来ていた。    
更に登ると、10分くらいで展望台へ到着。大正池から梓川、穂高岳方面の山々も見えた。    
これから登る登山道も一望出来、素敵な場所だった。    
すでに、ボーイスカウトの子供達は遥か遠くまで足を進めていた。    
展望を堪能しながらゴロゴロした岩場の登山道を進む。    
岩場に太陽が照りつけ汗が流れた。荷物の重さも応える。    
やっとの思いで焼岳山頂に到着。長い距離だった分、満足感は最高潮。    
3人で登頂を喜びあった。しかし、山頂付近は火山のガスが湧いている為、長居はしない方が良い。少し下った場所で昼食とする。  下山は中ノ湯(釜トンネル)である。1200m近い標高を下らなければいけない。
途中、登りの登山者に何組か会ったが太陽が照りつける暑さで辛そうであった。    
下堀出合から中ノ湯ルートに入ると誰にも会わなくなってしまった。その上、登山道は    
北アルプスにしてはかなり荒れていた。まっ逆さまに下る感じであり、登り以上の体力を奪われた。他の方は新中ノ湯ルートを下ったのかもしれない。    
皆、無言に近い状態で黙々と目の前の足先に集中していた。    
相当、下った感覚でも高度計の数値はまだまだだった。    
道路が見えた時には本当にほっとした。    
中ノ湯の茶屋に入り、缶ビールで乾杯。    
大変な山だっただけに3人の連帯感と満足感はひとつになった。    
バスで沢渡駐車場まで戻り、荷物を片付け近くのさわんど温泉で入浴。    
疲れた汗だらけの体を洗い流した。温泉は一番としみじみ感じた。    
お酒と夕食を楽しみ、久しぶりのテレビと新聞によるニュース、天気予報の情報を得19時に再び沢渡駐車場に戻る。翌日の荷物を準備し、テントを張る。    
駐車場に設置された足湯も楽しむ。20時近くには目の前に満天の星空があった。    
星空を眺めながら20時30分就寝。   

NORI1003.JPG - 94,515BYTES NORI1020.JPG - 87,122BYTES NORI1021.JPG - 78,285BYTES
写真 一枚目 焼岳に向かう 2枚目 焼岳山頂 3枚目 山頂下で

 

12日、4時起床。乗鞍高原に向けて5時出発で車を走らせる。    
5時30分、バス発着地の乗鞍観光センターへ到着。    
食堂で朝定食を食べ6時発のバスに乗り、肩ノ小屋バス停で下車。    
乗鞍岳が雲一つない青空の中にあった。    
登山口7時出発。途中、チングルマ、ヨツバシオガマ、コバイケイソウなど種類は多くないがたくさん咲いていた。    
肩ノ小屋を過ぎると、山頂付近に筋状の雲が湧いてきた。    
頂上小屋に着いた頃、みるみる雲が増えガスが湧いてきてしまった。    
そんな中、スタートから1時間30分で山頂へ到着。    
3000mを超えている山なのに、あまりにもあっさり登れてしまった為、嬉しさはあるものの、満足感は得られなかった。    
山頂で休憩しながらガスがきれるのを待った。何度かガスが一瞬きれ穂高岳、槍ケ岳が 見えた。しかし、長く顔を出す事はなかった。  あきらめて、下山開始。肩ノ小屋までは来た道を戻り、お花畑経由畳平へ足を進めた。
お花畑にはハクサンイチゲ、ウサギギク、ヨツバシオガマ、終わりかけのクロユリなどが咲いていた。    
畳平に到着して間もなくガスがかかり、寒さも増してしまった。    
観光客は上着を持っていない方も多く、寒い寒いを連発していた。    
昼食にレストランで食べた鍋焼きうどんが美味しかった。    
バスで乗鞍観光センター駐車場まで1時間かけて戻り、13時20分、車を松本市内に向けて出発。    
5日間の山登りを振り返りながら『良かった。恵まれた。』と話は尽きる事がなかった。    
14時30分に予約していた松本駅近くのビジネスホテルに到着。    
早めのチェックインを行い、お風呂につかり、17時に集合して居酒屋へ繰り出す。    
駅前の雰囲気の良い居酒屋を見つけ、お酒、料理を楽しんだ。    
今回の山、これから行きたい山の話で大いに盛り上がった。    
ラーメン屋さんで閉めのラーメンを食べ、ホテルに戻って就寝。    

NORI1017.JPG - 157,299BYTES NORI1019.JPG - 144,433BYTES NORI1007.JPG - 67,817BYTES NORI1015.JPG - 161,095BYTES
写真一枚目 乗鞍方面 2枚目 花の出迎え 3枚目 山頂にて 4枚目肩の小屋に向かう

13日、朝食はホテルのバイキング。種類が豊富で野菜もたくさんあり、今までの野菜不足を補える食事であった。本当に美味しかった。  8時30分にチェックアウトし、松本ICから高速に乗り、途中長野付近で少しの渋滞となったがたいした事はなく、その後、北陸道を抜け磐越道を通り白河IC、自宅に16時30分に無事到着となった。
    
全体感想 山に入る前の天気予報では台風8号は中国に向かう為、影響はほとんど無く、ずっと晴れの予報だった。しかし、後から知った事ではあるが山に入ってすぐに突然台風9号が太平洋側に発生し、その影響で雷、夕立、半日間の雨に会ったらしい。兵庫県では洪水災害が発生していた事も下山して始めて分った。    
長野県付近はまだ影響が少なかったらしく、予定通り3つの山に無事登る事が出来て本当に良かった。      
それと、今回のように続けて山に入る場合の行動はあまりハードにしない方が良いという事がわかった。今回、2日間天気の崩れを考えて、楽な方のコースを選んでいたが体の為に良い選択であった。      
次の日の余力を貯めておく事の大切さを学んだ。      
      記:菊地正良・美智子