2009.2.21/22 鎌房 雪洞キャンプ
参加者 安治、藤井夫妻、藤田、菊池夫妻、金井(磯部より)、斎藤久(記)、薄葉(日帰り)

毎年恒例となっている冬山キャンプ、今年は昨年に引き続き鎌房山の先(通称パラダイス)にて雪洞キャンプを行うこととなった。
21日7時に集合。乗合で羽鳥湖スキー場に向かう。
先週末は雨が降ったり、東海地方では2月に夏日を記録したりと雪があるか心配だったが、週初めにまとまった雪が降ったので大丈夫だろう。
道は凍っていたが問題なく羽鳥湖スキー場に到着。
駐車場で荷物の調整(共同装備の振り分け)を行い、みんな大きなリュックを背負いリフトに乗る。スキー客の視線が痛い。
リフトを降りたところで、スキーにシールを張る。去年はスキーとスノーシューが半々だったが、今年は全員スキーでの参加となった。
今日は吹き飛ばされるほどではないが、ちょっと風が強い。予報では回復傾向ということだが、寒い。早く歩きださないと。。
途中の道をショートカットしてまずは電波塔に向かう。雪はやわらかくスキーでも10-20cmくらい潜る感じ。順番に先頭を代わりながら高度を上げる。
まずは電波塔に到着。先頭が水を飲んで休んでいるところについたら、ハイ出発!。え?休憩なし?
電波塔から先は上りがきつくなるのでクライミングサポートを出して、再出発。
だんだんと列が長くなってくるが、登った分だけ帰りに滑れると、体に鞭を入れて前進。
文書で書けば短いが、結構な距離を歩いて林道終点に到着。すぐ出発でまた休憩なし。
ここから先は林の中を進むが、比較的平らなのと、風が強さで新雪が吹き飛んでいるので進みやすい。
ほどなくして鎌房山頂到着。じっとしていると寒いので、ここもそのまま通過。
目指すパラダイスはここから5分ほど先。クライミングサポートを下ろして下り道を進む。
ここでアクシデント、藤田さんが転んで、割れたゴーグルのレンズで口の横を切ってしまった。(もっとも口の周りは覆っていたので気づくのはそのあと)本日、藤田さんはテレマークスキーでの参戦なので、下り坂は難しいのです。
パラダイス無事到着。さっそくスコップを取り出し、穴掘り開始。
2か所から掘り進めて結合させる作戦。今回は長さ4mほどの穴掘りを予定。

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まずは横穴。今週降った軽い雪の下に、しまった雪(氷)の層が出てきた。断面を見ると新雪の層は50cmほどか。ここは強度は持てないので、さらに固い雪の層を掘り進める。2mほど進んだところで、方向をかえ結合させる。座りながらの作業なので、疲れる。結構大胆に天井を高く、幅も広くしているので、崩れないか心配になるが、結構大丈夫らしい。二つあいた穴のうち一か所をふさいで風が通らないようにする。
後で、プローブで確かめたのだが、積雪は230cm以上あり。穴をあけた場所は吹き溜まりなのでさらにたまっているようだ。
ある程度穴が大きくなったところで昼食。雪洞の中は風が全く聞こえず、静か。あっためておいた、もつ鍋をつつく。
食事を済ませたところで、さらに穴を深く、大きくする。特に大事なのは天井を滑らかに仕上げること。温まった時にとがった部分があるとそこから溶けた水が垂れてくる。
天井を高くして快適性を上げ、床を平らにして、蜀台と物置を作って,ツェルトで入り口を覆ったら、一晩の宿完成。
さっそく、完成パーティを始める。持ち寄った食事もアルコールも食べきれないほどいっぱい出てきた。
ひと段落したところで薄葉さんが帰宅。穴だけあけてもらって、食事もたくさん運んでもらってありがとうございました。
日が沈み暗くなってくる。外は相変わらず強い風が吹いているが雪の中は本当に静かで、たくさんつけたろうそくの明かりがとてもきれいだった。
よく、雪洞の中は暖かいというが、そんなことはなく、やっぱり寒い、外の風の中に比べれば別天地だけど。
いくらコンロをつけても全部周りの雪を溶かすのに熱が使われるのか、常に吐く息は真白。もし、この文書を読んで雪洞面白そうだなと思ったら、雪山登山に行く格好+もう一枚カ2枚余分に着こまないと雪の中は寒いです。常に休憩中の寒さです。
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写真一枚目 雪洞内部 ろうそくがかなり明るい 2枚目フラッシュたいて記念撮影

楽しい夜は更け、満腹も手伝い眠たくなり、9時(早っ!)に就寝。
藤井さん夫妻は仲良くテントに移動。夜中に用足し行った人の話だと表は風も止んできれいな星空と、下界の街灯が見えたらしい。
私は冬山ではあまり眠れないので、いつも目をつむっているだけで一晩終わってしまうのだが、今晩もやっぱりよく眠れなかった。けど時間は短く感じたので少しは眠ったらしい。

翌朝、5時半起床。風も雲もない素晴らしい天気。
大白森に登ろうか?という案もあったが、まだスキーになれていない人もいる(ハイ!私です)のと、スキー靴では登れないだろうということで今回は中止。
磯部から金井さんがビーコンを持ってきてくれたので、しばらくそれで遊んだあと下山。
昨日きた道を引き返す。昨日の跡は風が強かったためほとんど残っていなかった。鎌房山頂を超えて、林道入り口へ。シールが付いた板で滑るのはいやになってしまう。林道入り口手前でシールを外し、めいめいがシュプールを描く。
雪がちょっと重いため、あまり颯爽とは滑れないが、それでも何もないところに自分のスキー跡をつけるのは最高。
順番に先頭を代わりながらスキー場まで滑り下りた。途中一人の登山者と会った。天気がいい割には登山者はいなかった。
藤田さんは荷物が重い上に、テレマークなので、ちょっと大変そうだった。テレマークで滑降は難しいですよね。

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写真一枚目 一晩の宿 2枚目入口と吹き溜まり 3枚目出発前に記念撮影

スキー場の入り口まで降り、あとは駐車場までゲレンデをすベる。大荷物をしょった団体がのろのろ滑るのはちょっとはずかしいかな?
普段のスキーよりもリュックの重み分だけ滑りにくいが、みんな普段の練習?の成果を見せながら無事に駐車場到着。
帰りにラーメン食べて解散となった。