2009 4.18 甲子旭

念願の甲子旭岳に登る機会に恵まれた。近くにある山だが、険しくて道もないのでなかなか登る機会に恵まれない。
残雪時は比較的楽ということで、総勢9名で登ることとなった
参加:薄葉、安治、藤井夫妻、菊池夫妻、和田、薄井、金井、斉藤久

6:00集合。天気が良いのでウキウキしながら出発。
7:00ちょっと駐車場でもたついてしまったため、登山口出発は7:00だった。駐車場は我々の車しかなく一番乗り。
まずは甲子に向けて登山を開始。順調に登る。ところどころに雪が残っており、帰りはもたつきそう。暗くなると、ちょっと危ないかも。
猿の鼻に到着。この先はちょっと雪が多くなってくる。凍ってはいないので滑ることはないが、雪の踏み抜きがあり、結構気を使う、と思ったらまた落ちてしまった。だれだ、体重、重いからと言っているのは。
9:00大白分岐に到着。大白方面は雪が積もっていて、どこが道だかよくわからない。帰りはここを歩いてくるのだからよく見ておかないと
一名の方と合流したが、その方はその良くわからない道を大白方面へ向かっていった。
ここから道が険しくなるので、全員アイゼンをはく。藤井さん、アイゼンが無い!と焦るが、無事見つかり一安心。
この先、基本的に雪道なのだが、ところどころ土も出ている、アイゼンは雪の上では良い道具だが土や石の上では役立たずである。いや、かえって危なかったりする。雪の上では踏み抜かない様に注意ながら登るのだが、スポスポよく落ちる。一度腰まで埋まったときにアイゼンでズボンの太もも部分が切れたが、特に肉に達している様子はなかったので進んだ。帰ったら、赤くこすれて腫れていた、この程度ですんでよかった。

ASAHI06.JPG - 110,420BYTES
写真 大白分岐でアイゼンをはく


9:30 無事に甲子山到着。
先客が一人おられて、写真を撮っていた。
今日は天気がいい、風もないし、絶好の登山日和。
これから登る旭の急斜面を見て大丈夫かと不安になるが、まあ、何とかなるでしょう。

小休憩の後出発。まずは目の前の小ピークに進む。せっぴが成長しているので、あまり近づくとおちそう。
せっぴに落ちないよう確認しながら進む。ここからの旭岳の大きさに圧倒される。絵画を見ているようである。写真を撮ったがすばらしいできばえ。
小ピークの先は結構土と石が出ているので、足元滑るのを気をつけながら進む。ここで滑ったら前の人の頭にアイゼンが刺さるかもしれない。気をつけないと。

ASAHI07.JPG - 93,872BYTES ASAHI11.JPG - 114,481BYTES ASAHI14.JPG - 75,867BYTES
一味目 これから登る旭の雄姿  2枚目 セッピ  3枚目 小ピークにて記念撮影。

新旧登山道の分岐を過ぎ旭の登りが始まる。まずは樹林帯を進む。
適当に斜度がきつくなったところで、不慮の滑落時の対応のピッケルワークの練習を行う。滑落時、どうやって止めるか。数回の練習でちゃんとピッケルの先を食い込ませるようになる

練習を済ませた後、再度上り始める。結構な急斜面。旧道にはトラロープがある。トレースをずーーとつけてくれている安治さんが大変そう。けど、私が変わりに!と言うわけにもいかないので、心の中で”ありがたいありがたい”と思いながら、楽なトレースをたどる。

11:30急斜面を登りきると広い雪原にでる。ふもとから山を見るとあまりわからないが、かなり広くて平らな斜面。先ほどの写真を撮っていたカメラマンさんが来て、坊主沼の方に歩いていった。ここで、藤井さんはゆうげの入ったザックをデポし、軽いザックに変えて、アタック再開。
ここで旧道とお別れ、本格的に道なき道を進み始める
しばらくの間、笹の中を進む。笹の中とはいっても、前へならえをすれば、斜面に手がつくような急斜面。雪があるので歩きやすいはずだが、かなり大変。夏に登るのは勘弁してくれって感じ。特に最後のよじ登りがきつかった。
そこを上りきるとちょっと平らになる。ここで小休止。

12:00われわれが休んでいるうちに薄葉さんがザイルを上げてくれる。あれよあれよと、アイゼンとアイスアックス?でするすると急斜面を上り詰める。
上でザイルを結び、いよいよ今日の一番の難所にかかる。安全確保のために一応ザイルは結んではいるが、基本ザイルを頼らないで登れればそれが良いわけで、順番に上り始める。雪が凍っているわけではなく、突風が吹くわけでもないので、誰もロープにぶら下がることなく、無事に斜面を上りきる。もし凍ってたら、絶対無理!帰ります!
12:40この急斜面を登りきると頂上はすぐそこ。やった、上りきった。
みんなで手を握り合って大喜び。アルペン踊りは知らないので踊れなかったけど。。
最後にザイルを回収して、薄葉さん、菊地さん合流。

ASAHI19.JPG - 34,003BYTES ASAHI21.JPG - 45,620BYTES ASAHI24.JPG - 90,848BYTES ASAHI25.JPG - 69,010BYTES ASAHI26.JPG - 110,211BYTES
写真1、2枚目 登山途中でのスナップ 3枚目 最後ののぼり 4枚目頂上にてガッツポーズ 4枚目来た道を望む。


すかさず写真をいっぱい取ったあと、昼食となった。今日は風がないので頂上でご飯が食べられる。なんて贅沢。
流石、三倉、大倉が非常にきれい。さっき登ってきた甲子はすごく低く見える。
とにかく高いので、景色はかなり遠くまで見える。今日の天気に感謝。

13:30食事をすんだところで、下山を開始する。名残惜しいが、まさかここで一生過ごすわけにもいかない。
今回は坊主沼方面に下りて、登山道を下山する予定。まずは、ふもとから見ると切り立ったがけの上を南に進む。坊主沼非難小屋はすぐ下に見える。結構近い。山は石楠花の木が多く、その時期にきたらとても感動するだろうが、そもそもこれるのかどうかはわからない。西郷から見る旭は切り立ったがけなのだが、下郷からみると少しはなだらかにだが、なかなか険しい。石楠花を見に来るのはあきらめよう。
がけぞいにかなり進むのかと思いきや、途中のがけから降りるとの事。確かにほかの場所よりは斜度がなだらかな場所があった。
ザイルをたらして、一人づつおり始める。ザイルで降りきったところからは斜度がゆるくなっているが、それでも転んだら大変そうな斜度。後ろ向きでつま先を突き刺しながら少しづつ降りる。
藤井さんは先ほどのデポしたザックをとりに戻るとの事。その間、われわれは先に坊主沼小屋に向かう。
もともと小さな坊主沼だが、今はさらに小さくて浅くて水溜りみたい。青々とした水は、夏の泥色とは大違い。

ASAHI41.JPG - 122,212BYTES ASAHI46.JPG - 90,400BYTES ASAHI47.JPG - 102,726BYTES
写真一枚目 坊主沼小屋 2枚目 坊主沼 ちっさい!  3枚目 非難小屋前で記念撮影

15:30安治さんと、藤井夫妻は今日は小屋どまり。藤井さんのデポザックの回収を待ち、挨拶をして岐路につく
この先は夏道を帰るので安心。コンパスと木についてるリボンを頼りにカモシカ沢に無事到着。
無事カモシカ沢を過ぎ進む、途中水場があるので、ひそかに水の補給をしようと思っていたが、清水は雪の下数メートル。とてもじゃないが掘り出す気もおきず、ちょっと横目に見ただけで新旧登山道分岐に到着。

ここからは15分ほど登り、ここに着ての登りはきついのだが、登らなきゃ帰れない。
アイゼンで泥道を進むのもだんだん慣れてきた。けど、足がきっちり固まっているのでだんだん痛くなってきたぞ。
振り返るとさっき苦労して登った山が見える。トレース部分を確認したかったが日陰でわからなかった。残念!

甲子頂上で小休止の後、再出発。ここから先は下りだけ。うれしー。
大白分岐でアイゼンをはずし、足首が少し自由になった。実はこの時点で結構疲れている。
アイゼンははずしたが、この先にも雪はある。滑りやすいのと踏み抜きに中止しながらゆっくり降りる。
猿の鼻で小休止した後は一気に橋までおりた。いや--、良かった良かった。
午前7時から午後5時50分 約11時間の行程でした。